食感

原木しいたけは堅い樹皮をやぶって出てきます。その生命力が、歯ごたえの良いしっかりとしたカサをつくり、決してゴムのようなグニグニとした食感にはならないのです。しいたけは、ニンジンやピーマンと並んでお子様の嫌いな食材のひとつとされています。嫌いな理由として、「あの独特のにおいが嫌だ」とよく言われます。また、「あの食感が嫌だ」ということもよく言われます。

香りですが、しいたけの香り成分には、主に1-オクテン-3-オールとレンチオニンの2種類あります。1-オクテン-3-オールは俗にマツタケオールといわれ、マツタケはもちろん、きのこの香りとしてどの食用キノコにもふくまれます。レンチオニンはしいたけ特有の香りで、この香り単独でしいたけを連想させるものです。どうやらこのレンチオニンの香りに、まだいろいろな香りに慣れていないお子様が触れると、以後しいたけが食べられなくなるようです。

食感ですが、しいたけは他の食用きのこと違い、柄で食感を出すものではなく、カサで食感をだすものです。よって、カサの食感は非常に重要となります。原木しいたけは堅い樹皮をやぶって出てきます。その生命力が、歯ごたえの良いしっかりとしたカサをつくり、決してゴムのようなグニグニとした食感にはならないのです。

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レンチオニンはしいたけ特有の香りですが、おもに乾(ほし)しいたけに含まれる香りで、生の原木しいたけではほとんどこのレンチオニンの香りはしません。お弁当などに入っていた乾(ほし)しいたけの煮物などで初のしいたけ体験をするとこのレンチオニンの香りが記憶に残り、それ以後しいたけを食べられなくなるようです。

つまり、このレンチオニンとの付き合い方によって、お子様のしいたけ嫌いは克服できるだろうと考えています。レンチオニンは加熱され、水分がとぶことによって生成されます。また乾(ほし)しいたけが水戻しされた際にも生成されます。

生の原木しいたけを水分のとばない状態から召し上がっていただき、慣れた段階で乾(ほし)しいたけに触れていただくのが最良の方法ではないでしょうか。


@煮る:お吸い物やお鍋

お吸い物やお鍋など、まわりを水分で囲まれた状態の原木しいたけケはレンチオニンの香りはほとんどしません。また、原木しいたけは決してゴムのような食感にはなりません。

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A焼くまたは炙る

お鍋などのしいたけに慣れてきたら、焼いた原木しいたけをお試し下さい。原木しいたけは炙っても小さくなりにくく、水分もそれほど多くは出ません。香ばしい香りを楽しみながら、しょう油やタレをつけてぜひとも召し上がっていただきたいものです。


B乾(ほし)しいたけに挑戦

一般に流通している国産の乾(ほし)しいたけは、ほぼ100%原木しいたけです。三大うま味成分のひとつグアニル酸が多く含まれ、煮物、炒め物によく合います。また、国産原木乾(ほし)しいたけの香りはけして自己主張が強くない、口にいれて初めて香る上品な食材です。日本の乾(ほし)しいたけは、中華料理の高級食材として海外にも輸出されています。

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